コギオヤ diary

折り返しの人生模索中

夜に爪を切る

学生時代、部活をして帰宅すると、
家に着いた頃には
もうすっかり夜です。


ご飯を食べて、お風呂には行って、
明日、服装検査だから……
爪を切り出すと、必ず母が言います。
「夜に爪を切るんじゃない。
 親の死に目に会えないよ。」


そう言われると、
やめざるをおえません。
明日、朝切ろう。
けれども、朝には
すっかり忘れて登校し、
恥ずかしい思いをしました。


20才の頃、
母は大きな手術をして、
5日後に危篤に陥りました。
付き添いをしていた私は、
母の命が消えそうに揺らめいているのを
先生や、看護師さんが必死に治療してくださるのを
なすすべなく 見ていました。
先生方の尽力で
母は命を長らえました。


母が退院したとき、私は宣言しました。
「あんな辛い思いは2度としたくない。
 本番の時にはもう呼ばないでくれ。
 全部終わってから呼んでくれ。」
と。


なのであれから私は、
夜にも爪を切るのです。

けれども、そろそろこの習慣は
やめようかな?


f:id:cogioya:20200302043640j:plain

「ポーちゃんの爪も
 昼間に切ってくださいね。」