まぉさんが家に来たのは、黒ちゃんが天国に行ってから、半年後のことでした。
まぉさんがナッキを気にいったことで、ナッキもまんざらでもない気持ちになったようでした。
何しろ、ナッキが帰宅すればお出迎え。
歩けば足にまとわりつき、座れば膝にのってゴロゴロと喉を鳴らす。
嬉しくないハズがありません。
そんな中で、ナッキは、
「ぼく、コーギーだったら飼ってみたいな。」
と、言うようになりました。
ナッキが小学生の頃、お友達の家に遊びに行って、コーギーと遊んだと、うれしそうに話してくれた事がありました。
その時よほど楽しかったのでしょう。
あれから何年もたっているのに、覚えていたのですね。
でも、雑種の子犬と純血種の子犬と、どちらがかわいいか、決められるでしょうか?
どの子もかわいいし、たとえ雑種でも、うちの子になれば唯一の子になるでしょう。
私には、その見た目の違いが、二万も三万も、十万もするとは思えませんでした。
私は、ペットショップで子犬を買う気はありませんでした。
それに、私は、そのころフルタイムで働いていましたので、子犬を育てるのは難しいと思いました。
私は、大人の犬を手に入れようと思いました。