我が家に引き取ったサビ猫のまだらちゃんは、まおまお鳴くので、《まおちゃん》と、名付けました。
我が家に居着いて、3日間、私が仕事から帰宅すると、
「にゃ~~~~っ」
と、5年ぶりに会ったかのような、歓迎で迎えてくれました。
(ちょっと大げさじゃない?)
と、思いつつ、うれしかったのですが、4日目、その熱烈歓迎は突如として、終わりを告げたのでした。
私は、まおちゃんを怒らせるような事は、何もしていません。
まおちゃんは、一体どうしてしまったのでしょうか?
「ただいまー。」
と、私が帰ったら、昨日までは、
「お帰り、お帰り!」
と、走り出てきたのに、今日は、しゃなりしゃなりと歩きながら、まおまお言っています。
「あ、お母さん帰って来たの?おっそーい。まお、お腹すいちゃった~。」
と、小悪魔のような、上目遣い。
この時私は、気付いたのでした。
まおちゃんに騙されたことを。
しかし、それは、まだ序章に過ぎなかったのです。