コギオヤ diary

折り返しの人生模索中

感動。白い巨搭

先日放映された、白い巨搭。
HDDに録ってあったのをやっと見終わりました。

感動しました。


外科医として、
腕はとびきりいいのに傲慢で
自分は、手術するだけ。
手術が成功したら、文句はないだろう
と、チームワークも、患者の気持ちも
考慮しなかった財前先生が、
自分が病を得て、
初めて内科医の里美先生に相談にいく。

そして、初めて
人のためにはしなかった
ブリーフィングをしたのでした。

これを患者のために出来ていたら……

最終的に財前先生は、
『今なら、切ることが可能だ。』
と、判断します。
けれども、それは、自分の技術なら。

最高の、
他に追随を許さない技術を持つつ者の哀しさ、
人に任さなければならない口惜しさ。
自分なら、出来るけれど、
自分以外の人には…………


もし、病を克服することが出来たなら、

もともと、父親を失った悲しみから、
医学を志した上、
外科界のトップになるために
血のにじむような、努力をした人です。

絶対的な技術と、人を思いやる気持ち
両方を併せ持った本当の名医に
成長することができるでしょう。

ところが、運命は、
彼に微笑んではくれませんでした。

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本当に惜しい人を亡くしました。
彼ならこれから、何千人もの人を救えたはずです。


とても感動的な、衝撃的な、ドラマでした。

満足です。


そんななか、ちょっと残念な方が、いらっしゃいました。

東教授の娘さんの、佐枝子さんです。
彼女は、
「財前先生ばかりが責められているけれど、
前任者であるお父様も
同じ汚い世界に身を置きながら、
改善することもなかったのではないか?

尻馬に乗っていた、母親も、
そして、自分も同罪ではないか?」
と、思います。

(この感覚は、原罪を扱った、
三浦綾子さんの作品に似通ったものを感じます。)

そして、
「父親とは、距離をおいて、
自分が世のため、
人のために何が出来るか、考えたい」
と。

そうですか。
自分探しの旅に出るのですね。
きっと、留学でもするのでしょうが、
その費用、お父様に出してもらうのではないの?

「そこで、里美先生のような人に出会えるかも。」

って、男探しの旅やったんか~い!
世のため、人のためやなかったんか~い!


感動的なお話だったのに、ちょっと残念でした。