私の勤めるコンビニエンスストアに住み着いていたサビ猫の まだらちゃん。
「うちの子になる?」
と、聞いたら、
「にゃー(イエス)」
と返事をしました。
今のは、たまたまタイミングがあっただけで、返事をした訳ではないよね。
確かめるために、もう一つ条件を出しました。
「私の車まで付いてきたら、うちの子にしてあげる。」
すると、まだらちゃんは、私の車まで付いてきたのです。
避妊手術のために捕まえようとしても、全然捕まらなかった まだらちゃんが、
私の車の前でお座りして、ドアを開けて。と、言っています。
私は、どうすればいいのでしょうか?
いやしくも人間として、ねこに嘘を付いて良いものでしょうか?
けれども、家には、ねこを迎え入れる準備が整っていません。
ご飯もなければ、茶碗も、ねこベッドもありません。
何より私の心の準備が出来ていません。
私は、まだらちゃんに約束しました。
「必ずうちの子にしてあげるから、今日のところは、勘弁して。 じゃー、車が動きますよー、どいてくださいねー」
と、店を後にしたのでした。
つづく