私の勤めるコンビニエンスストアに、サビ猫が住み着いて はや半年。
「どげんかせんといかん」
と、思いつつも、手をこまねいていた、ある日。
私の口から飛び出した、驚愕の言葉。
「あんた、うちの子になる?」
それに対する、ねこの返事が
「にゃー(イエス)」
であることに、動揺を隠し切れない私です。
落ち着け、落ち着け。
ねこが返事をする訳がない。これは偶然に違いない。
「じゃー、私の車までついて来たら、うちの子にしてあげるよ」
私の車は、駐車場の1番遠くに停めてあります。
付いてこられる訳がありません。
私は、ねこを騙して、後出しの条件を付けたのです。
出来る訳がない事をわかっていて、責任をねこに押し付けたのでした。
汚い人間の欺瞞でした。
ところが、まだらちゃんは私の車までついて来たのでした。
つかんだチャンスは 是が非でも離さない強い決意が感じられました。
つづく