コギオヤ diary

折り返しの人生模索中

幸せを祈ります

ゴールデンウィーク中に私は、

隣の県のハンドメイドのお祭りに行くため、

友人の車に乗せて貰って

国道を走っていました。

 

と、ヨロヨロと、子猫が立っていました。

私たちは、追い越し車線を走っていたのに。

子猫は、走る車から

中央分離帯の、茂みに投げ込まれたとしか

考えられませんでした。

それほど小さく、

それほど頼りなく、

立っているのがやっとという感じで、

それでも生き延びるため、

歩いていたのです。

 

けれどもあまりに無謀です。

車はかなりのスピードで、

ひっきりなしに通ります。

ひかれてしまうのは

時間の問題です。

でも、ここで急に車を止めてと言うのは

とても危ないし、

せっかく誘ってくれた友人に、

当日キャンセルをするのは、

申し訳ないし、でもでも……

私は、友人に、言いました。

「ごめんね、止めてくれる? 私、戻るわ。」

「えっ、本当に?見つけたら、どうするの?

 今日はどうする?」

「ごめんね。本当にごめん。連れて帰る。

 今日はキャンセルする。

 私の事は忘れて楽しんできて。」

友人は、子猫を見つけた付近まで戻って

下ろしてくれました。

私は、歩いて子猫を探しましたが、見つかりません。

国道は、川や線路を渡る度に高架になり、

高架になると歩道は国道から離れてしまいます。

だから、見つけられないのかしら?

いやいや違う。

高架の辺ではなかったわ。

誰かが拾って草むらにでも置いてくれたのかなと

草むらを覗いたり、

声がしないかと、耳を澄ませてみたり。

でも、見つかりません。

と、友人から電話が入りました。

「道にはいなかったよ。」

良かった。ひかれてなくて。

きっと、私たちが通りすぎた後に

親切な人が保護して下さったのでしょう。

ご自分の車に乗せて行ったに違いありません。

 

子猫を幸せにしてあげることが

出来なかった私は、

子猫の幸せを祈る事しか出来ませんでした。

 


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子猫を探しているときに

見つけた野生の野バラ。