散歩中に転んで、
大腿骨を粉砕骨折して入院、
手術をした母。
新型コロナウイルスの影響で、
お見舞いも、付き添いも禁じられています。
きっと痛みをひとりで耐え、
寂しい思いをしていることでしょう。
「経過はどうなの?
少しは、痛みもとれたのかしら?」
「何もわからない。」
と、弟夫婦。
あなた達は保護者なのだから、
電話で問い合わせとかしても許されるでしょ?
という言葉を飲み込み、
母に手紙を書くことにしました。
みんなが心配して、
回復を願っていること。
欲しいものがあれば持っていくので、
そして、今どんな具合か知りたいので、
電話が欲しいと、書きました。
私のケータイ番号を大きく書いて、
多分ダメだろうけれど、
10円玉を15枚
(音がしないように)
便箋にセロテープで張り付けました。
けれども、電話はありません。
いつになくケータイを
肌身離さず持ち歩く私に
「おかん、自分が骨折したとき、
思い出してみ?
痛みを我慢するだけで、
他のことは何もやりたくなかったでしょ?
それにバーちゃんは
電話したいからって
看護婦さんに頼む人じゃないでしょ?」
と、息子ののりちゃんが言いました。
確かに私に輪をかけて
誰かに頼み事をするのが苦手な母。
忙しい看護師さんに
私用電話の為に車椅子に
のせて欲しいとは言わないでしょう。
待つしかないのね。
♪私待ーつーわ
いつまでも待ーつーわ
母が電話をくれる気になる日まで♪
ポーちゃーん
お母さんを慰めてー。
「はいはい」