コギオヤ diary

折り返しの人生模索中

やらなきゃならない事なら

「みっちさん、ごめんね。

 面倒くさい仕事ばかりで。」

 

週に一回

パートに行っている

呉服屋の奥さんに言われました。

「いいえ、何でもありません。

 お裁縫は好きですし、

 仕事ですから。」

「でも、嫌でしょう?」

 

そう言われて、子供の頃に

母に良く言われた言葉を思い出しました。

 

『どうせやらんならん事なら

 気ぃ良うやれ。

 (たとえ、嫌な事でも

 やらなきゃいけない事なら

 気持ち良くやりなさい)』

逃れられない義務なら、

イヤイヤやるのでは無く、

喜んでやりなさい。

と、言うのです。

 

私が子供の頃、

我が家は両親と私たち子供三人

祖父と、父の弟三人の

九人家族でした。

母が山のような洗濯物を取り込むと

子供たちは畳むのを手伝わされました。

ちょうど夕方の

テレビアニメがやる頃で、

みんなこのお手伝いが大嫌いでした。

その気持ちが顔に出ていたのでしょう。

よくそう言われました。

 

でも、母は一人手伝えばそれで良いのです。

誰も手伝わないと

不機嫌になり怒り出します。

私は子供ながらに

母が怒ると面倒くさいので、

大体は言われなくても

手伝っていました。

 

私がやるので、

姉と弟は、テレビを見ています。

いつも私ばっかり。

たまには他の人が

やっても良いはずです。

そうすると、姉弟三人の我慢大会です。

結局母が怒って、

三人でお手伝いをすることになります。

母が怒るとイヤなので、

次の日からは又言われなくても

お手伝いをするのですが、

やっぱり姉と弟は

テレビから離れず、

ついふくれっ面になったのでしょう

また言われてしまいました。

その頃は全然納得できませんでした。

 

 

母が亡くなって

初めてわかりました。

怠けたいという気持ちが強い私を

母が矯正してくれていたのですね。

 

 

「いいえ、

全然イヤじゃ無いですよ。」

怠けたいという気持ちに

ならなければ

人生はずっと楽になるのです。

 


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