「『T整形外科』が、
今月一杯で、閉めるんだって。」
そんなうわさを聞いたのは、
半年ほど前の事でした。
そこは、おじいちゃん先生が、
たくさんの看護師さんを従えて、
一人でたくさんの患者さんを
診ている病院でした。
第一診察室、第二診察室、処置室、レントゲン室
すべて一人で、走り回って診察をしていました。
「私は今日、診てもらわなくても良いので、
その分、五分で良いので、休んでください。」
と、言ってあげたくなるほど
忙しそうでした。
(死にそうに痛かったので、
診てもらいましたが。)
あのときは、お世話になりました。
ゆっくり休んでください。
豪華客船で、世界一周位していただきたいなぁ。
(費用は負担してあげられませんが)
と、遠くの空から、感謝の念を送りました。
ところが今日、T先生の訃報を聞きました。
本当にギリギリまで、
治療にあたってらしたのだなぁと、
改めて、頭の下がる思いがしました。
そんな世のため、人のために働いた先生には、
きっと、天国で、特別の席が、
用意されていたことでしょう。
T先生のご冥福を祈ります。