子供の頃、隣の家にジャーマンシェパードがいました。身体は大きくても、甘えん坊のかわいい犬でした。
前に鉄格子のついた、豪邸に住んでいました。よく中で一緒に遊びました。
ある、台風一過の朝、犬の豪邸は土台を残して吹き飛んでいました。私は泣きながらコロを探しに行きました。
コロは生きていました。コロの鎖は土台に固定してあったのです。そして怖がりのコロは雷の時など しばしば土台の下に隠れていました。台風が怖くていつものように隠れていたのでしょう。
何事もなかったかのようにシッポを振るコロに、胸を撫で下ろした私でした。